気付いたらそこにあった、そこにいた。長く関係の続く事柄や対人の始まりは大抵そんなものではないだろうか。SKITKLASSはちょうどそんな感じだった。なんだか話題になってるなと思っている内に矢継ぎ早にテープや7インチをリリース。いつしかこの業界にいる皆がその存在を認識するようになった。しかしその始まりを知る人間はほぼ皆無だと思う。そしてその神秘性も相まってか、作品全てが法外な値段でオークションに掛けられた。
そんな中、興味本位で唯一彼らと交信が可能なTWITTERでコンタクトしてみた。予想に反してレスポンスは非常に良い。平坦な文章ではあるがやり取りを重ねる内に疎通が取れ、彼らの作った音楽を適正な値段で世に届ける為に協力する事になった。まさかやり取りを最後までTWITTERのメッセージで行う事になるとは思ってはいなかったが、彼らの本気を理解する一側面となった。その道程で送られてきたジャケットデザイン。そこに表記された「I'M WATCHING YOU IN THE CAGE」の一文は作品をリリースする私自身にも向けられたコメントだと気付いて鳥肌が立った。このセンスってなかなか出せるもんじゃない。70年代、80年代のアイコンとなったバンドのみが放つ事が出来た"あの"感じだ。そしてCDにパッケージしても、彼らの音楽は色褪せる事は無いと確信した上でこの作品をリリース出来る。
革命が起きる、1分もあれば充分だ。