日本の80年代のパンク、ハードコアに強いバックボーンを感じされる"経血"ですが、今作でも同様、ドロドロしたような感触の楽曲2曲を収録。冒頭からアクの強いSEで入り、しっかり聴かせるミドル・チューン、そして緩急あるスピード・チューンへとなだれ込む。もはやこの手の音で"経血"を越えるバンドは現存しないのではないだろうか。巧みに操る日本語の妙にも脱帽だ。
これまでデモテープのみのリリースながら、既に海外レーベルからリリース熱望のオファーもあるという仙台の"EYESCREAM"。話題沸騰のデモテープからサウンドクオリティーも相当上がっている。80年代のハードコアの肝を押さえたような、心地良いスピード感で展開されていくハードコアサウンドはもはや爽快感すら感じる事が出来る。歯に衣着せぬボーカルスタイルにも要注目。
3バンドの中で最もぶっ飛んだスタイルの“NO NO NO”は、前述の2バンドと同様のバックボーンも持ちながらも、90年代以降の加速していくハードコア・サウンドの影響が色濃く出ている。トップ・スピードの演奏と早口に捲し立てるハイトーン・ボーカルは鳥肌物だ。速い楽曲ながらフックする部分も綿密に作られており、ハードコアの現代解釈としての面白味を多分に含んでいる。
-経血-
01.Ill-treatment
02.イカレキノコ
-EYESCREAM-
03.漂流者
04.NO PEACE
05.ステージ
06.ウジ虫
-NO NO NO-
07.MORAL
08.Cover Up
09.Sliver
10.Lingering Scent